
ゴーヤは体にいいことはもうご存知だとは思いますが、ゴーヤの料理といえばゴーヤチャンプルですよね。
ゴーヤチャンプル以外でも、とても簡単にできる、栄養価の高い食べ方があります。
それはゴーヤジュースとゴーヤ味噌汁!
ということで、今回はゴーヤジュースとゴーヤ味噌汁の優れた栄養価についてご紹介させていただきます。
ぜひ、毎日の食事に取り入れてみてください。
ゴーヤジュースとゴーヤ味噌汁で高血圧・糖尿病・動脈硬化を予防
ゴーヤはニガウリとも呼ばれ、古くから漢方薬として、解熱や鎮痛、解毒などに用いられてきました。
ゴーヤの独特の苦みから「苦瓜」という名前に反映されていたといえます。
ゴーヤは高血圧や動脈硬化などの生活習慣病を防ぐ
ゴーヤにはビタミンCやカロテン類、カリウム、キサントフィル類が豊富に含まれています。
これらの成分は、高い抗酸化作用によって活性酸素を除去し、コレステロールが酸化されて過酸化脂肪に変わることを防ぐので、高血圧や動脈硬化、心臓病などの生活習慣病を予防します。
ゴーヤの苦み成分の主なものが、ククルビタシン類です。
これは、植物が動物に食べられないように、身を守るために備わっている苦み成分で、人間が摂るとガンの発生や、ガン細胞の増殖を防ぐ作用があることがわかっています。
その他、皮膚を紫外線から守って肌荒れやシミ、そばかすなどを防ぎ、目の疲れを回復させ、加齢性白内障の進行を防ぐ効果もあります。
ゴーヤジュースで高血圧や糖尿病などの生活習慣病を防ぐ
血圧の上昇を防ぐ成分や、老化、生活習慣病を予防する成分は、ゴーヤをまるごとジュースにして飲むと、余すことなく摂ることができます。
ゴーヤをジュースにするときは、ゴーヤの種やわたも一緒にジュースにしてください。
ゴーヤの種などには、インスリンに似た働きをするポリペプタイド−Pという物質が含まれているので、血糖値を下げる効果が期待できます。
わたには、不溶性の食物繊維がたっぷり含まれているので、腸内で水分を吸収して膨張し、腸壁を刺激するので、便通がよくなりますので便秘の方にもおすすめです。
また、腸内の余分なコレステロールや糖質を吸収して排泄するため、コレステロール値や血糖値が低下して、高血圧や動脈硬化、心臓病、糖尿病などを防止しします。
ゴーヤジュースは1日にコップ1杯、食事のときに飲むとゴーヤの有効成分が分解されずに吸収されるので、より効果的です。
ゴーヤをジュースにすると、空気に触れてどんどん酸化してしまうので、飲む分量だけ作り、早めに飲んでください。
たまに飲むよりも、毎日少しずつ飲んだほうが効果があります。
★ゴーヤジュースの作り方
材料(4人分)・・・ゴーヤ1個
レモン汁1個分、水500ml
@ゴーヤをよく水洗いして、3〜4cm幅に切ります。種やわたは取り出しません。
A、@と好みの量のレモン汁、水をミキサーに入れます。
Bミキサーを10〜20秒程度回します。長時間ミキサーを回すと、栄養成分が壊れてしまうので注意してください。
Cすぐに酸化してしまうので早めに飲んでください。
高血圧にはゴーヤの味噌汁が効果的
血圧が高いと医師から塩分を控えるように言われますよね。塩分に血圧を上げる作用があるからです。
そのため、日本人には欠かせないお味噌汁を飲むのをやめる人も多いようです。
味噌汁には血圧を下げるペプチドが含まれている
確かにお味噌汁には塩分が含まれていますが、最近のお味噌の成分には、お味噌に血圧降下作用があると言われています。
お味噌は、大豆をこうじ菌によって発酵させて造ります。その過程で大豆たんぱく質が分解されて、ペプチドができます。
たんぱく質は、多くのアミノ酸がツナ勝手できているのですが、ペプチドはそのつながりが切れ複数のアミノ酸のかたまりになったもので、たんぱく質とアミノ酸の中間的な状態です。
このペプチドに善玉コレステロールを増やして、動脈硬化を防いで血圧の上昇を抑える働きがあります。
カリウムが豊富な野菜にお味噌汁で血圧を下げる
お味噌汁で摂りすぎた塩分は、具を工夫することで解決できます。具に、血圧を下げるカリウムは豊富な野菜や海藻、きのこ類を選びましょう。
そうすると、体内に入ったナトリウム(塩分)を具のカリウムで相殺できます。
そこで注目してもらいないのが、カリウムが豊富な沖縄の特産野菜であるゴーヤ(苦瓜)です。
ゴーヤには一酸化窒素の材料になるシトルリンというアミノ酸が含まれています。一酸化窒素は血管を拡張して血圧を下げます。
さらに豆腐や玉ねぎなど、高血圧を防ぐ成分が豊富な食材を加えれば、さらに効果的です。
大豆由来の栄養成分が吸収されやすい形になる味噌の魅力
それでは、次にゴーヤと相性の良いみそ汁です。
味噌汁(みそしる)を含めた献立が、和食の基本です。味噌には、大豆由来の良質のタンパク質をはじめ糖質や脂質、ビタミンB群やビタミンE、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛などのミネラル、食物繊維などを含み、大豆イソフラボンやサポニンなどのフィトケミカルも含まれます。
また味噌は発酵していることで、タンパク質や糖質などの栄養素が吸収のよいアミノ酸やブドウ糖に分解されているのもよい点です。
味噌や味噌汁は、血圧だけでなく、乳がんや骨粗鬆症になりにくい、老化の原因の活性酸素を抑制するなどについての研究報告もあり、今後も健康への関連性についての研究は期待されています。
味噌汁の実の三種は身の薬!
味噌は、飛鳥時代に中国から伝わりましたが、平安時代までは「未醤(みそ)」の字が使われ、漉していない粒の残るもので、汁に溶いて使うのではなく、そのまま食べたり食品につけたりして食するものでした。
鎌倉時代の禅寺で、中国の僧がすり鉢を伝え、粒味噌をすり味噌とできるようになり、味噌汁として作られるようになりました。
一汁一菜という質素な食事は禅の教えを精神修養とした武士の食事にも広がり、戦陣食としても味噌は乾かして焼いて丸めて利用されました。
室町時代後期になってから今のようなお味噌汁という形が登場したと考えられ、戦国の世には軍馬の餌に大豆が使われたため、広く庶民の日常の食卓にいきわたったのは、江戸時代の泰平の世になってからだと考えられています。
粗食とはいえ一汁一菜でも、献立として食事が成り立つほど、お味噌汁は存在価値がある料理。
様々な古くから「美の三種は身の薬」と言われ、味噌汁の具が3種類あると、薬になるという意味です。
できるだけ具沢山にするほど健康に役立つことを、経験的に理解し、伝えてきたのでしょうね。
古くからのインスタント食品だった味噌汁の手軽さ
もともとは寺院の食事として伝わった味噌汁は、一般家庭に普及すると、とても重宝されたようです。
それまでは酢・醤油・塩、味噌などの調味料を、食膳に並べて、食べる人が素材につけて味付けして食べていたのですが、味噌汁にごはんをいれて味噌雑炊、味噌汁に鮒を煮込むなどのように、手早く調理できるようになったからです。
おいしい味噌は、ちょっと味がきまらない時に、少し加えると料理の味をしめてくれます。
オフィスのランチタイムに、お弁当にもぜひ添えたいものです。市販のフリーズドライタイプもよいですが、自家製インスタントお味噌汁もおすすめです。
ラップに、みそ、けずり鰹、ネギ、ワカメ、干し野菜などを丸めておいて、お湯で注げば、できあがりです。
寒い日には、体も温まり、午後からの仕事の活力になりそうです。